敵基地攻撃能力

今日は外交防衛委員会での質問でした。

『敵基地攻撃能力』について岸田総理は「ミサイル迎撃能力の向上だけでなく、敵基地攻撃能力を含めあらゆる選択肢を排除しない」と強調しています。

また、安倍晋三元総理は敵の中枢を攻撃することも含むべきだと主張しています。

しかし、ウクライナはロシア国境近くのロシア軍の基地や都市に十分届くGrom2などの戦術弾道ミサイルを持っていながら、ミサイルによる攻撃をしていません。

これは、ウクライナが国土防衛に徹し、ロシア国内への攻撃を行うことを厳しく自制しているからだと思います。

そして、これこそが国際社会において多くの国がウクライナを支持している理由ではないでしょうか?

ウクライナは専守防衛に徹することを大きな戦略にしているのです。

こんな思いを込めて敵基地攻撃能力について質問した他、日本スイス租税条約改正議定書や、2025年の国際博覧会に関する特権・免除協定について、また、万国郵便連合憲章などについて質問しました。

条約についての審議も外交防衛委員会の重要な役割です。

羽田次郎

立憲民主・社民の羽田次郎です。
再び質問の機会をいただきまして、ありがとうございます。

 まず、今日は三件一括の議題について質疑を進めさせていただきますが、まずは日・スイス租税条約改正議定書について外務省にお伺いいたします。

 日・スイス租税条約に関しては、一九七一年の締結後、二〇一一年にも改正議定書が発効し、課税の減免等の措置が図られています。
前回の改正から十年を経過し、再び改正議定書が署名されるに至った具体的な背景と理由を伺います。

宇山秀樹 政府参考人

お答え申し上げます。

 スイスとの間では、委員御指摘のとおり、二〇一一年の改正議定書によりまして、投資所得に対する源泉地国における課税の減免等の改正が行われましたが、今回の改正は、国際標準でありますOECDモデル租税条約の最新の改定を反映しつつ、国際的な二重課税の除去、脱税及び租税回避への対処を一層強化することを通じて、両国間の投資交流の更なる促進を図るために行われたものでございます。

 具体的には、例えば投資所得に対する源泉地国における課税を更に減免するということによりまして、日本からスイスに、またスイスから日本に投資する企業あるいは個人にとって二重課税のリスクを更に低減すると、これによりまして日・スイス間の経済交流を一層促進するという目的がございます。

 また、条約の特典を受けることが取引等の主要な目的の一つであったと判断されるような場合には条約の特典を与えないという規定を設けることによりまして、脱税、租税回避への対処を強化することとしております。

 さらに、条約の適用に関する紛争の円滑な解決を図る観点から、新たに仲裁手続に関する規定も設けております。

 このような規定を設ける必要性につきまして、日・スイス双方が一致をいたしまして、今回の改正議定書の作成に至ったものでございます。

羽田次郎

詳しい御説明をいただき、ありがとうございました。

 スイスと日本の経済的な関係が深まっていくことと、不正を防止していく、そういったものであるということを承知いたしました。

 そのスイスですが、一八一五年に開かれたウィーン会議以来、軍事的な非同盟、外交的な中立を国是としてきました。
先日配信されたスイス国防省の安全保障政策責任者に対するインタビュー記事を読みましたが、昨今の国際情勢を境にスイスが中立の方針を変えつつあると感じられます。

 先日のカシス大統領との会談等も踏まえて、スイスの外交政策についての林外務大臣の御見解というか、大臣が受けた印象というものをお聞きできればと思います。

林芳正 国務大臣

今、羽田委員から御指摘がありましたように、スイスは中立政策というのを憲法に規定をいたしまして、それに基づく外交政策というものを取ってきたわけでございます。

 一方、今般のロシアによるウクライナ侵略を受けまして、EU加盟国ではないスイスも、二月二十八日でございましたけれども、EUが科した対ロ制裁、これをスイス国内で全面的に適用するという旨を発表をいたしました。
また、今週、スイス国防大臣が、スイスはNATOに加盟しないが、より緊密な関係を築いていくべきだと、こういう考えを明らかにしたということでございます。

 これは、国際社会が長きにわたる懸命な努力と多くの犠牲の上に築き上げてきました国際秩序の根幹、これがロシアの侵略によって脅かされている、そういった今、基本的価値を共有する国々の結束を強めることがますます重要となっているということをスイスとしても明確に認識をしているということの表れであると理解をしておるところでございます。

 四月十八日に、今御指摘いただいた、訪日されておられましたカシス・スイス連邦大統領兼外務大臣との間で会談及びワーキングディナーを行った際でございましたが、先方からは、中立というものは、推定される戦争犯罪や国際法の基本的規範の違反に無関心であるということを意味するわけではないと、意味しないという旨の発言がありまして、改めて共に国際社会と連携しつつ対ロ制裁措置を継続していくということを確認をしたところでございます。

 我が国としても、このスイスを含む基本的価値を共有する同志諸国との連携、これを更に強化していきたいと考えております。

羽田次郎

ありがとうございます。

 中立が無関心を意味しないという、スイスにとって大きなもしかすると方向転換になり得るのかもしれないような、そうした局面にあるのかなというふうに感じております。

 次に、二千二十五年日本国際博覧会に関する特権及び免除協定についてお伺いいたします。

 本協定は、公式参加者である陳列区域代表事務所、博覧会国際事務局、BIE等に付与される特権・免除等について規定していますが、その範囲は、先ほど田島委員からのお話もありましたが、博覧会に関連する非商業的活動とし、具体的には博覧会の準備、運営及び広報に関する活動などであり、飲食物や商品の販売など営利目的の活動を含まないこととなっています。

 衆議院の外務委員会でも議論されましたが、特権や免除の対象について、事前に非商業的活動の範囲内に該当するか否かというその判断方法はどのようになっているのでしょうか。

澤井俊 政府参考人

お答えいたします。

 御質問いただきました非商業的活動につきましては、議員の御指摘のとおり、二千二十五年日本国際博覧会に関する特権・免除協定第一条の中で規定をされておりまして、これも議員御指摘がありましたように、博覧会の準備、運営、広報に関する、並びに関連するその他活動をいい、逆に、飲食物の販売、商品の販売、入場料を伴う行事の開催、その他営利目的の活動は含まないというふうに規定されておりますので、これが判断基準になってくると。

 今後、これを更に明確にするために、具体的にどのような活動がこの非商業的活動の範囲内であるかということを、ガイドラインを関係各所と調整の上策定する予定でございます。
その上で、税務当局や地方自治体、それから各参加者の皆さんに周知をして実施してまいりたいというふうに考えてございます。

羽田次郎

先ほど田島委員の質問の中でも、免除、税の免除額について明らかにするかどうかまだ決めていないというような御答弁もいただいておりますが、事後に何らかの形で確認をしたり申告を受けたりという、そういった仕組みというのはあるのでしょうか。

澤井俊 政府参考人

そこは、先ほど外務省から答弁があったとおりというふうに認識してございます。

羽田次郎

物を売ったりするような場所で、その商品、そういった商業的な部分もある博覧会の中で、どれが商品でどれがサンプルなのかというのを判断するのはなかなか難しいんじゃないかという印象は拭えませんが、いずれにしても、しっかりとした管理をお願いできたらと思います。

 一つ飛ばしまして、次に、万国郵便条約及び国際郵便をめぐる情勢について質問させていただきます。

 新たな万国郵便条約においては到着料が全体的に引き上げられることが盛り込まれていまして、到着料は外国の郵便局から受け取る通常郵便物を配達した際にその国から受け取る手数料ということですが、国際郵便の差し出しが多いとされている途上国にとって、差し出し先の国に支払う到着料というのが増大して、収支、先ほど日本の収支は改善するという御答弁ありましたけど、途上国にとっては収支の悪化につながる懸念というのがあると考えられますが、二〇二一年に採択されたアビジャン郵便戦略には郵便事業の発展における格差を縮めることが掲げられていますが、到着料率の上昇というのは、先進国と途上国の到着料の差をなくすだけで、経済力の差を鑑みるとむしろ格差を広げるようなことにならないのか、この点について御認識を伺います。

林芳正 国務大臣

この到着料につきましては、従来、途上国に配慮した低廉な額が設定をされておりまして、我が国を含む先進国等におきましては、万国郵便連合の設定する到着料の制度では国内配達コストを十分に賄えないということが問題視をされていたわけでございます。

 こうした状況を踏まえまして、この今次到着料改正では到着料を引き上げたところでございますが、同時に、この料率が急激に上昇しないための上限の設定、また一部途上国に引き続き低い料率の適用を認めるなど、途上国に配慮した例外規定を設けたところでございます。
その結果、途上国の理解を得た上でコンセンサスで採択をされたと、こういう経緯があるわけでございます。

 今、羽田委員から御指摘があったアビジャン郵便戦略でございますが、郵便事業の発展における格差を縮めるという戦略を掲げて、SDGsの文脈でより大きな格差是正や途上国等各国の能力強化を目指すものでございます。
その戦略も踏まえて、我が国は、途上国の災害対応能力の向上を目的としてUPUが行う災害対策プロジェクト等への拠出、またスタッフ派遣等も行っておるところでございます。

羽田次郎

途上国とのコンセンサスを得られているということで、少し安心いたしました。

 今年二月、日本郵便は、ウクライナ宛ての送達手段が確保できなくなったことから、ウクライナ宛ての国際郵便物の引受けを停止したと発表いたしました。
また、三月には、ヨーロッパ各国とロシアの双方が領空内の飛行を禁止するなどして、一部を除いたヨーロッパ向けの国際スピード郵便と航空機を使う国際郵便の新規引受けが停止されました。

 さらに、ウクライナ情勢を背景としたインフレ加速や燃料費の高騰が報じられており、国際郵便に係る輸送経費の増加が懸念されておりますが、そうしたウクライナ情勢が国際郵便に与えている影響について、現状を伺えればと思います。

今川拓郎 政府参考人

お答え申し上げます。

 従来からの新型コロナウイルス感染症の世界的な蔓延に加えまして、今委員から御指摘のございましたウクライナ侵攻に伴うロシア上空の飛行制限などによりまして、船舶や航空機の運航に支障が生じております。
国際郵便物の輸送に必要なスペースの確保が困難な状況となっております。

 そのため、本日時点で、二百四十の国・地域のうち、七十一の国・地域宛てについて船便や航空便など全ての国際郵便物の引受けが停止されております。またさらに、五十六の国・地域宛てについて航空便の引受けが停止されている状況となっております。

羽田次郎

今お答えいただきましたが、こうした影響に対して取り得る対策というか、そういうのは今のお答えの内容ということでよろしいんでしょうかね。

今川拓郎 政府参考人

お答え申し上げます。

 今御説明申し上げました国際郵便の状況を踏まえまして、総務省としては、航空会社に対して郵便物の輸送力確保の要請を行うなど、事態の改善に向けた取組を行っております。

 また、日本郵便におきましても、航空会社との間の直接の交渉を通じて、国際郵便の引受維持、再開に向けて努力を行っております。その結果、例えばヨーロッパの主要国宛ての一部国際郵便の引受けを再開するなど、一定の成果も見られる状況となっております。
また、あしたからは、委員からも御指摘ございました、ウクライナを含む三つの国・地域宛ての国際郵便物の引受けを一部再開する旨を日本郵便が本日午後、報道発表すると聞いております。

 引き続き、総務省として国際郵便の輸送力確保に向けて最大限取り組んでまいります。

羽田次郎

ありがとうございます。

 時間もありませんので、最後に、ウクライナのミサイル攻撃能力について防衛省に伺います。

 ウクライナ軍は四月中旬に黒海艦隊旗艦の巡洋船モスクワをミサイル攻撃で撃沈いたしましたが、その際使用された対艦ミサイルについての情報を分かる範囲で教えてください。

増田和夫 政府参考人

お答え申し上げます。

 ロシア黒海艦隊ミサイル巡洋艦モスクワを撃沈したとされるウクライナの対艦ミサイル、これはウクライナ語でネプトゥーンと申しますけれども、このネプトゥーンは、二〇二一年三月に試験配備が開始されたウクライナ国産の地対艦ミサイルでありまして、約二百八十キロの射程を有するとの指摘がございます。

羽田次郎

今ネプトゥーンというお話ありましたが、それと同時期に戦術弾道ミサイルの、グロム2とかサンダー2とかいろいろ呼び方あるようですが、戦術弾道ミサイルを開発したとの情報も聞いておりますが、そうした情報について教えてください。

増田和夫 政府参考人

お答え申し上げます。

 ウクライナ語でフリム2と申しますけれども、これはウクライナが現在開発中の地対地弾道ミサイルでありまして、ウクライナ軍向けは最大五百キロの射程を有する計画があるとの指摘がございますが、今般のウクライナ侵略において実戦で使用されたとの発表や報道はないと承知しております。

羽田次郎

今、ウクライナ軍に、そうしたミサイルがロシア軍に対して使われたという現状はないということでしたが、今のウクライナの防衛の現状について、岸大臣の御見解を伺います。

岸信夫 国務大臣

ウクライナ軍によるロシアへの攻撃等について今申し上げることは困難でございますが、地理的に地続きのロシアによる大規模かつ多方面からの領内への侵略が続いている状況でございます。

 我々としても高い関心を持って注視しているところでございますが、ウクライナに対しても引き続き国としてできる限りの支援を行っていく予定であります。

羽田次郎

ウクライナの都市からモスクワまで最短で七百キロぐらいという射程の中で、ある程度のミサイル能力を持っているウクライナが二千発以上のミサイルをロシアから撃ち込まれる中でも対抗するようなそのミサイルを撃とうとしないというのは、これがもう本当にまさに戦争の現実というか、それに対するまた報復というのがどれだけ来るかということを考えると、やはり簡単に敵基地攻撃というようなことを議論するのは私は難しいんじゃないかというような疑問を呈した上で、私の質問を終わらせていただきます。

 ありがとうございました。

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